業界人をかたってダマす! 其の二



番組の突撃取材と偽り女子大生をサラ金へ


平成2年にこんな事件があったんや。

「オレはラジオ放送局の編集部長。オレの番組にでない?」

コロシ文句で女子大生に声をかけて、

現金を騙し取っていたサギ男

(当時53歳)がパクられよった。







はなしの顛末やねんけど、

そいつは身なりのよく見えるカッコええスーツを着て

東京の有名な女子大に行って、

「私はラジオ局の編集部長。実は今度、

学生ローンの実態をテーマに討論番組を制作するんだが、

出演する気はない?」

とそこの女子大生さんに声をかけよったらしいんや。








よお考えたら

ラジオ制作を直接手がけていない管理職の編集部長がそんな話なんかする訳ないねんけど、

その女子大生は世間知らずでマンマと舞い上がってしまいよった。

「じゃあ、今から実際に自分で金を借りてみてくれ。

そしてその時の様子を番組で話してほしい。」

と間髪いれず話しよって、

その女子大生に、近くにある学生ローン会社から50万円を借りさせよった。








さらに信じられへん話やけど、

そいつはそを受け取りよってさらにこう言いよった。

「では2月10日の番組よろしく。お金は私が返しておきます。」

50万円を持って行きよった。








またまたさらにやねんけど

話はここで終わるどに友達の女子大生をさ紹介させて、

同じ学生ローンを借りさせよった。







さすがのポリさんも

「一見して従順な“お嬢さん”タイプの女子大生が狙われたようです。

でも自分の借りた金を預かるといわれても、

おかしいと思わないんですかねぇ」

とゆうとったらしい。









テレビやったらわからんこともないけど

ラジオ出演を持ちかけられたぐらいで、

人は簡単他人信用してしまう事もあんねんな。









そのパクられた男は逮捕暦11回。

そのほとんどがサギという大ベテランらしいわ。






けどそいつの供述によると、

「放送局の編集部長」という手口は初めてで、

放送局の仕事や業界用語などもいろいろ本を読んで勉強しよったらしい。

サギ師ながらめちゃくちゃ努力をしよったらしいわ。

何回もパクられるうちにサギ師サギ師なりに知恵もついてくる。






思うんやけど、されよった女子大生は、

この発想と努力こそみならわなあかんで・・・
ほんまに。


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