ようこそ法律の館12号室(認印の部屋)へ

認め印としてゴム印は有効か




◆認め印にはどんな意味があるか



「認め印」
というのは、

私たちが日常一般に使用しているハンコのことをいい、

権利を失ったり
借金をしたり、保証をしたり、

公正証書
作成嘱託したりするなど、

特定の重要なときに使う実印とは区別しています。







め印に限らず、

ハンコを押すということは、

たとえば、申請書ハンコを押して、

自分が「ある書類」をほしいという意思表示をして、

これが本当なんだという「意思表示のしるし」として押したり、

契約書などに、契約の内容を「承認したしるし」として押したりするものです。

いずれも、「意思表示のしるし」

「承認したしるし」として用いるのですから、

理屈としてはどんなハンコであってもかまわないということになります。

ところが、通常は認め印としてはゴム印を使いません。

どうしてなのでしょうか。









◆ゴム印でも認められるか



「ゴム印」でも

ハンコに 変わりはないのに、

通常、契約書などには、認め印として特別にあつらえた、

その人専用のハンコを使っています。




れに対してゴム印は、

社内内部文書のチェックや、

認め印を押すほどでない簡単な文書に

「チェックのしるし」として、

単に事務的、形式的な意味で押されることが多く、

契約書などの約束事には一般的に使われません。

しかし、認め印としてゴム印を押しても

「承認したしるし」としての効力はあります。








◆ゴム印を使わない理由


印を使うほどでもないが、

やはり重要な文書には本人の認め印を使います。

ハンコを押すことは「承認したしるし」「証拠」です。

契約の内容などについて、

自分は契約した覚えがないなどと

争いになったときに、

その人のハンコが押してあれば、

「承認したしるし」として証拠になります。

したがって、証拠として耐えうるもので

あることが望ましいわけです。






の意味からいえば、

ゴム印は型にゴムを流し込んで作るため、

同じゴム印がいくらでも作れます。

ですから、証拠価値としては三文判と変わりなくなります。

また、ゴム印は使用するにつれて、

つぶれ変形し、その人のゴム印かどうかを

比較対照することも困難になってきます。






れに対し、認め印は、

印材彫刻をほどこして作るものですから、

同じ認め印は作れないという意味で、

他の人があつらえたハンコと区別できます。

また、認め印印材はゴムと違って

摩耗しにくいものを使っているので、

後日も変形がなく、

同一の印で押したものかどうかの

比較対照がしやすいという利点もあります。

 







 

次は・・・●●●の部屋!!!


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