騙されるなッ!!

詐欺とは「発想と努力」の産物である。


俺はダマしのテクニシャン あの手この手
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うまい話は詐欺の基本

他人を騙して、金や品物を巻き上げ、損害を与えるのが詐欺師やけど、

その中そやけど、他人にバケたりせへんし、作り話に凝らへんし、

単に「うまい儲け話があんねんけど」ちゅう簡単な詐欺を集めてみたわけや。

これやったら君にも出来よるんやない?



自衛隊員ばかりを狙った単純サギ

「そないなバカなうまい儲け話がホンマにあるん?」ちゅうのが基本。

まずは最も典型的な昭和63年の事件から紹介しょうわ。

「サラ金から、お金を借りて来てもろたら、

借りた金の半額を、キミにあげるで。心配ない。

返済のほうはねえ、ある会がやってくれるんやから、

ボクとキミはかりるだけで『濡れ手で粟』って寸法さ」

こないな口ぶりで若い自衛隊員ばっかり20人から計400万円も騙し取った男がおる。

住所不定のバーテンのS男、当時26歳や。

S男、夜な夜な横須賀のディスコに出かけては、

海上自衛隊員においしい話があるんやと声をかけ、

まず23歳の隊員から2ヶ月間に、4回に分けて120万円をサラ金から借りさせ、

その半額の55万円を俺のフトコロにいれたという。

海上自衛隊員の若い隊員たちが

そないなうまいもうけ話がデタラメと気付いたんは、

本ヤカラへのサラ金からの返済請求書が届いてからやった。

この時点で、若い隊員たちはやっと騙されたことに気付いたちゅうわけや。

隊員の中には、せっかく得た公務員とぬかす立場までなげうちゅう、

あとは退職金しかアテがない退職した隊員もおるちうから、

ちーとばかしお涙ちょうだいもんや。

もちろんS男が、口にしとった「A返済会」は、でまかせやけど、

ディスコで知り合った隊員は、いとも簡単に、口車に乗ったゆう。

S男は騙し取った金で毎日毎晩壱年中ピシッとファッションをキメとった。

S男の逮捕後の第一声は「自衛隊員は、世間知らずなんか、騙しやすかった」と。

若い自衛隊員はんの純情無垢さに漬け込んや単純な詐欺。

ごっつうも単純すぎるよね、どっちも・・・。


ベテラン生保レディが立場を利用して・・・



なんにも小細工のあらへん前の話に比べ、

次の話はちびっと手の込んどる「もうけ話」

まあ、立場を利用した詐欺ちゅうトコか。

立場とぬかすんは大手生命保険会社のセールスレディ主任

その主任(当時64歳)がしでかした4億円詐欺について

ちーとばかし教えてあげまひょ。

まあ早い話が、本業かたわら、

自分の営業相手の顧客 に手を出してしもた平成9年の事件。

64歳で生保レディと言うたら、

その支部でも別格のバリバリウーマンやった。

その女性主任が、オノレの担当の顧客に持ちかけたうまい話ちゅうんは、

ざっと、こないな具合なんやが・・・。

「私はS生命のベテラン生保レディやけど、

あんさんに折り入ってお話があるんよ。会社とは別に 、

わてにお金を預けてくれれば、利率のええ社内預金で、

あんさんのお金を特別に運用したるわよ」

ベテラン生保レディだけあって、10年来の自分のお得意はんを、

詐欺ちゅう副業の方に勧誘することやらなんやら、

お茶の子サイサイ。

「社内預金は利率が年4〜8%にもなるちうわけや。

あんさんの名義やったら直接に加入はでけへんさかい、わてがお金を預かる、

代わりにあんじょう増やしたる。任せておきぃ」と、

1回の勧誘ごとに50万円から数千万円を受け取っては、

自分の個人印を押した領収書を発行しとったとぬかす。

彼女は、顧客に自分で設定した満期(1年)がくると、

「利息も元本に組み入れればもっと増やせる」とさらに「うまい話」を続けて切り抜け、

最終的には44人から総額4億円も騙し取っとった。

「水を得た魚」とはいうんやけど、

ベテラン生保レディの生保詐欺やったら「騙される方も悪い」やなんてあながち言えへん。

身内の金も騙し取ったサギ婆さん



騙す相手が自分のお得意はんのお客やったらいざ知らへんし、

自分の息子や姉妹、親戚、知人からお金を騙し取っとったケース

この詐欺事件の主人公はなんと83歳の老女ちゅうから、

さらにビックリや。

この老女、自分の夫が4つの会社の代表取締役になりよったのを利用し、

親戚や知人に「夫の会社に社内保険があり、

利息は銀行より高い1割2分で、しかも配当金までつく」と作り話をしては、

30人以上から2億円もの金を騙し取ったという。

このサギ婆はん、

何でこないに大金が必要やってんな?

実はえらく見栄っぱりやったんや。

毎日毎晩壱年中デパートに行っては10万円単位の買物をし、それを皆に配っとった。

“羽ぶりよう”見せることだけを生きがいにしとった婆はんやったんや。

お金を預かっとるヤカラには、高価な贈り物や、付け届けを欠かさへんかった。

それだけに、騙されたヤカラは「まさか!」ちゅうことになるわけや。

満期が来よると利息を付けた現金を持って行く、

「これに後何百万か足したら、ちょうど切がええ。

それを預ければ、さらにお得や」と、

預かる金額を増やしていったちゅうわけや。

そないな自転車操業を、なんと昭和40年頃から続けとった。

親類たちにも何千万単位の借金があったんやけど、

みんな「婆はんに金を貸してんはオノレだけ」と思て、口を閉ざしとったさかい、

この婆はんの派手な浪費が周囲にバレへんかったのや。

そないな状態がいつまでも続くはずはなく、

平成2年のある日、突然夜逃げしてしもた。

結局は夫に先立たれ、ボウズたちにも見放され、

老人ホーム暮らしのトコを平成6年に逮捕

まさに因果応報ちゅうトコか。

 


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