ようこそ法律の館3階05号室(手形訴訟と印紙・切手の関係の部屋)へ

手形訴訟をするとき印紙・切手はいくらか(5/29)

◆手形訴訟とはどういうことか


一般に手形訴訟

小切手訴訟を総称して「手形訴訟」といっています。

かつては手形金や小切手金請求の訴訟も

通常訴訟の手続きで行なわれていたが、

手形の支払い責任は手形を振り出したかどうかということが決まれば結論は簡単で、

抗弁などの特別な事情のない限り判決が出せるはずです。

そこで、手形・小切手による支払い請求の訴訟は、

通常の訴訟の手続きによらないで簡易迅速に

審理裁判を行なおう
という手続きができています。

この手続きによる訴訟が手形訴訟です。

ですから、手形金請求には通常訴訟と手形訴訟があることになります。

手形訴訟も裁判所に訴状を提起して行ないますが、

これを通常訴訟と区別するため訴状には、

手形訴訟による審理裁判を求めることを明記して行なわなければなりません。



◆手形訴訟の費用 印紙・切手はいくらか

印紙・・・手形訴訟の訴状には手数料として印紙を貼らなければなりません。

この印紙の額は請求する手形金額を基準として算出されます。

手形訴訟だからといって通常訴訟に貼る印紙より安いわけではありません。

切手・・・裁判所は手形訴訟が提起されると、

相手方に手形訴訟の訴状・答弁書催告兼呼出状を送達します。

また、判決をしたときは判決正本を当事者に送達します。

これらの送達費用は訴えを起こす者があらかじめ

郵便切手で納めることになっています。

この送達は、郵便特別送達という方法によるので

通常の郵便料と違います。

一通の料金は平成元年四月からは八八二円となっており、

これを一組といっています。

手形訴訟の場合、裁判所や弁護士が代理人につくかによって異なりますが、

相手方が一人の場合は三組から五組分ぐらいと考えておけばよいでしょう。


◆添付書類にかかる費用はいくらか
手形訴訟の当事者が会社などの法人であるときは、

資格証明書が必要になります。

その法人の誰が代表者なのかを明確にする書類です。

法人の場合、法人を対外的に代表する者が明確でないと

権限があるかどうかわかりません。

ですから、この資格を証明するものを資格証明といい、

登記事項に代表者であると記載されている証明書か、

法人の登記簿謄本または法人の役員欄の登記簿抄本がこれにあたります。

したがって、この証明か謄本の手数料がかかります。

登記簿謄本の場合は平成四年一月現在一通(一〇枚以内)六〇〇円です。

もっとも、司法書士に依頼すると日当、

手数料などが加算されることになります。



そのまま次回は3階06号室へ!!!


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