恋すれば鈍する?そんなバカな・・・
結婚サギ事件5連発!!

「マメなオトコはもてんねん」つう通説が、

見事に証明されとるのが結婚サギ事件。

オトコは顔やない!

小細工の一手で、後は押し倒すべしなんや。

●その5 「10円貸してくれしまへんか?」
 知り合えば、カモのできあがり
(7/15)

電話を使うた一人芝居は、

結婚サギに限らへん基本的テクニック。

10円玉1個で17人の女性から約1000万円

騙し取ったんは大阪出身のM(当時36歳)なんや。

ではそのワザを拝見。

◆初対面でプロポーズ すぐに女はポッとなる!?

「局とはもう話ついてまんがな、

うちの方で演出やらせてもらいますわ。

ちーとばかしギャラが・・・」と、

A子(当時34歳)はんの横の電話で大声で

話してんのがMなんや。

A子はんは放送関係の人なんやろうと

興味はひかれたが、

すぐに自分には関係のあらへん世界や思ったちゅうわけや。

と急に「すんまへん10円玉がなくなっちゃって・・・」

とA子はんは声をかけられ、

10円ぐらいやったらと軽い気持ちで

手渡したつうわけや。

カード式電話も携帯電話も普及してへん

現在では考えられへんが、

これはまだテレカさえ珍しかった昭和58年の話。

そないな些細なキッカケが、

自然なだけにサギには大切なんや。

電話を終えたMは、

フリーのプロデューサーで有名タレントと

話をしとったトコやったと自己紹介し、

「お礼にお茶でも」と誘ったちゅうわけや。

ブランドもんを着て、いかにも業界人つう雰囲気で、

横浜や〜場所柄もあってかA子はんは

すっかり騙され、場所を変えて飲むことになりよった。

彼女もヒマやったわけや。

Mはその場で「わいも年やし、

結婚しまへんか」といきなりプロポーズ。

そないな手が通じるもんか思うのやが、

34歳のA子はんはポッとのぼせ上がったわけや。

いっぺん信じさせたら後は

お決まりの「今度東京に出張する」とか

「部下がサラ金に手を出しよって」といった

作り話に花が咲き、

A子はんは2週間で168万円も

巻き上げられはったのや。

そのほかの16人も同様の手口で騙されたのやけど、

そないなバカなとも思う初対面プロポーズは

結構効果がありそうや。

●その4 旅先のオンナは落としやすい? 
結婚サギ行脚で1000万円なり
(7/12)

日本全国を旅してはその先々で知り合った女性118人から、

1年半の間に合計1000万円を騙し取っては、

旅を続けたY(当時29歳)が逮捕されたんは、

国鉄(現JR)長野駅。

昭和51年12月ごろのことやった。

◆派手好き、気が強くて一人暮らしが二重マル

Yは、夜間の商業高校を卒業した昭和45年、

定職にも就かへんし、

まず静岡で結婚詐欺を起こして逮捕され、起訴猶予に。

昭和49年には詐欺で捕まり、

この時は1年2か月間刑務所で暮らしたゆう経歴の持ち主。

身長180センチでガッチリした体つき、

押し出しも良うて「日本航空のパイロットや」とか

「北海道大学獣医学部の講師をやってまんねん」と言われると、

まず女性は信じたとか。

Yが狙うたんは一人旅の女性。

列車の中で「どちらに行かはるのやろか」

「昨日はどちらにお泊りやった?」と話しかけると、

たいがいのってきたゆう。

「旅なれた女は、金に不自由しとらへんし、

旅先まで小金を持ってて、

話しかけても気楽にのってくるちゅうわけや。

こないな女がいたら、容姿なんか関係なく近づきましたのや」

特にお金だけの場合はこだわらへんのや。

騙しやすいタイプは「派手好み。お嬢はん育ち。

気の強そうな女。一人暮らしをしてる女
」やいう。

ラフやけどブランドもんなんやらの高級品で身を固め、

金沢・飛騨高山・京都・木曽路やらなんやら、

当時も今も一人旅する女性があこがれる観光地で

網を張っとると「3人に1人はあんじょういきましたのや」とか。

一人旅にひたる女性の心はスキだらけ。

アバンチュールに心ときめかしたりもするちゅうわけや。

そないなとこに入り込めば、

だれでもお金を呉れるつうことを教えてもうた

ような気がするわけや。

 

 

●その3 60歳のアブナイ恋!? 
 8年間で5億円騙し取った美人ママ
(7/10)

大阪の繁華街・キタ新地を舞台に、

べっぴんママがスケベ親父から合計5億円にもおよぶ

大金を騙し取られるちゅう結婚詐欺事件があったんは

平成になった年やった。

 

◆騙され続けたスケベオヤジは元中学教師

「手形を落とすんにお金が足りのうて。

ねえAはん、600万円ほど貸してくれはらしまへん?

あと3日たったら死んだ親の遺産6億円

の半分
が入りますよってに、

ほんならすぐに返しますさかい」と言う

クラブのママS子(当時51歳)と

資産家のAはん(当時60歳)が知り合ったんは、その8年前。

S子は、高校を出て一流企業に就職したがその後離婚、

昭和50年ぐらいから高級クラブでホステスとして働き、

昭和57年に独立。一時はホステスも15〜16人揃え

「べっぴんママ」としても評判で繁盛したが、

1年足らずで酒屋の支払いも滞るようになりよった。

そこへ現れた金ヅルがAはんやった。

S子は「ヤクザに脅された」「手形をパクられてしもうた

(手形を騙し取られた)というては、

頼るようにお金を引き出したちゅうわけや。

最後に600万円を都合した後にドロンされ、

死んだはずのS子の親も健在やったことが分かり、

それまで8年間も騙されていたことに気がついたAはんは、

「言葉遣いがきれいやし、

どなたはんでも話しをしたら淑女や思うで。

体も10歳は若い感じやった。

『はよ結婚したいわ』といわれ、

苦しければ助けたるのが人情でっしゃろ。

そやけどあれも方便やってんな」と

ガックリと肩を落とすのやった。

金に物を言わせてべっぴんママをものにしたろ思うて、

そこにつけ込まれたわけで

「スケベ親父の自業自得とちゃうのぉ」つう声もあるんや。

Aはんは元中学教師だそうやけど、

勉強になりよったかいな?


 

●その2ひと晩3回! 絶倫の威力は絶大(7/9)

セックスレス夫婦が増えとる昨今、

死語と化した感がある「ゼツリン」やけど、

まだそのことばが生きとった時代

「ひと晩に3回」と隣人も証言するような男が

6人の女性を騙し12人も子供を作ったちゅうわけや。

「女はゼツリンに弱かった」?

 

◆最初の離婚が結婚サギの目覚め!?

 

絶倫男のH(逮捕時40歳)は、

岩手県の小さな農家の出身で、

中学卒業と同時に集団就職で川崎方面の工場に就職。

ほんで同郷のA子はんと結婚したんが昭和35年のこと。

ほんで47年に離婚したつうわけや。

Hをよう知る当時の関係者によれば

「Hは一口にゆうてええ加減な男ですわ。

平工員のくせに『取締役』やなんて

名刺に刷って『社長に気に入られたんや』みたいな、

でかいことばっかりゆうてたんや。

A子はんと別れたんは昭和47年2月、

ほんで3月にはB子はんと籍を入れ、

4月にはD子はんと結婚式を挙げとる。

5月にはB子はんが双子を出産し、

7月にはC子はんも出産。

その10月にはホステスのD子はんと横浜で同居。

その後E子はんF子はんと関係し、

昭和52年の10月までに、

A子はんとの子供も合わせて12人の子供の父親となりよった。

いっぺんに4人の女性と関係を持っとった頃は

「月に2〜3回しか帰ってけぇへんのやけど、

帰った晩は2回、3回もぶっ続けに挑んで

女を眠らせへんかった」(警察関係)。

逮捕されたとき一緒に暮らしとったF子はんは

子供が産めへん体やったちゅうが、

その隣人によれば「夜中に女性の泣く声が

聞こえるのでよう聞いてみたら、そらよがり声。

一晩中聞こえてたんや」と、

Hのゼツリンぶりを証言するわけや。

中でも悲惨なんは結婚式まで挙げたんやけど

入籍なしで多額の金品を巻き上げられはったC子はん。

電気工にもかかわらず「司法試験に挑戦中で、

合格したら弁護士になるつもりや」との言葉に騙され、

弁護士事務所開設資金にと、

合格もしとらへんのに度々現金や

土地の権利書やらなんやらを騙し取られ、

総額6000万円もの被害にあったちゅうわけや。

それも先にC子はんが妊娠したことに

つけ込まれてのこと。

ゼツリンにウソはあらへん。

絶倫が男の強い武器になるゆうことを

再認識させられた事件なんや。


 

●その1「花嫁は来なかった・・・」
式まで持ち込むのはB級サギ師
(7/6)

ジューンブライドを夢見とったM美はんも

いつのまにか30歳になっとった。

せやけど、ついにその日はやってきたつうわけや。

と、トコロが、その結婚式の当日。

すっかり準備の整った式場で花嫁衣裳

身を包んだM美はんは、

新郎が迎えに来よるのを今か今かと待っとった。

ずっとずっと待っとった。

「何ぞ事故でもあったんかしら」と

心配しながら待っとった。

にもかかわらず、新郎のKは白馬に乗って(?)

トンズラこいてしまった。

着飾って勢揃いした親戚一同を前に、

M美さんも花嫁の父もア然、ボー然、赤ッパジ

あなたならどーする?

 

1、「貯金が800万円ある」「3高男」についフラリ

過去、結婚式の前にトンズラした

結婚サギ師はゴマンとおるが、

結婚式当日に本人をはじめ来よるはずの

親戚一同揃ってドタキャンつうケースは少ない

(タブン...たぶんやで、わいもよー知らんがタブン・・・)。

結婚サギのプロからも

「結婚サギ師の風上のも置けへん」といわれる

前代未聞の事件があったんは、

つい最近のことなんや。

話は平成5年11月にさかのぼる。

東京丸の内にある金融会社に勤める

バリバリのキャリア・ウーマンやったM美はん(当時31歳)は、

東京近郊のI市でスナックを営む知人を介して

自称「一流外資系企業に勤めるビジネスマ
ン」


K(当時35歳)と知り合ったつうわけや。

どうせ飲み屋で会った仲、

騙そうゆう気は無うても、

ちびっとはカッコつけたくなるのはようあるはなし。

貯金が800万円あるんや」とフカらせたのも

話題のひとつ。

ところがM美はんはこれをしっかり信じてもうたんや。

Kは秋田県出身とあって色白のハンサム系

身長も180センチを超えるスラッとした体形。

バブル時代の言い方を使うたら「3高」なんや。

「この人こそ私の王子様だヮ」と、

当時すでに30歳を越えとったM美はんが

思うたとしたかて責められへんかも。

ほんで仕事のできる女はネギを背負ったカモ

になるつうわけや。

 


2、新居代も結婚式の費用もすべて女性持ち

まるっきし結婚の意思のなかった

Kやけど「ボクには両親がおらんし、

身内は兄一人やから養子でもOKなんや」とプロポーズ。

翌年1月には婚約まで話は進んだんや。

ほんで式場や新居探しも自分から言い出して、

式場や不動産屋にはM美はんを

一人で行かせたつうわけや。

きっと「結婚式の主役は花嫁はんなんやら、

式場はやっぱりキミに任せたほうがええね」とか

「部屋もキミの好きなようにアレンジしてーな」とか

ベッドでささやいとったに違いあらへん。

すでにこの頃にはホテル代やらなんやらの

デート代はぜえんぶM美はん持ちやった。

オイオイ、800万円も貯金のある

一流外資系企業に勤めるエリートビジネスマンが、

なんしてデート代を払わへんねや。

というても最早手遅れ

しかも新居から式の費用まですべてM美はん側が

出すことになっとったつうから、

よっぽど惚れてしもたんでっしゃろ。

そやから、式の日取りも新居も決まった4月

「株の未払い金があんねんやけど、

いま手持ちがあらへんから」といわれると、

さっさと15万円を手渡したのや。

実はサギによる被害額はこのときの15万円だけ。

と聞くと、もっとあんじょうやれば

さらに金を引き出せたんではあらへんかとも思うのやが・・・。

何はともあれ、案内状の発送も終わり

挙式を待つだけなんや。

式にはM美はん側が35人、

K側が33人出席するっつうことになっとった。

ほんで当日、Kが現れず予定時刻を

1時間経過したトコロで、

式をキャンセルしたM美はんは、

一人で記念写真を撮ったとゆう。

30女のアセリがあったんかも知れへん。

見かけに騙されたんかもしれへん。

15万円と式の費用やらなんやらを合計すると

330万円ほどになるが、

M美はんが心に受けた被害は計り知れへんもんがあるんや。




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