PART2 独立・副業・資格で大いに稼ごう
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株式会社と有限会社はここが違う(11/28)

最初から会社組織にする場合でも、株式会社か有限会社にするかの問題があります。

何といっても一番大きいのは資本金で、有限会社は三〇〇万円、株式会社は一千万円が最低となっています。有限会社でも株式会社でも、必ず定款をつくらなければなりませんが、その作成代が四万円、公証人への定款認証料も四万円、それにプラス六万円の公証人への手数料がかかります。それらの費用を含めて、有限会社の設立費用は約二〇万円、株式会社は三五万円程度と考えていいでしょう。

次に運営上の違いです。

出資者の範囲、つまり経営上必要な資金を提供してもらう範囲ですが、有限会社の場合には五〇人以内に限られています。株式会社は別に制限はありません。市場に上場した場合には、一般の人から公募増資という形で資金の提供を受けることができ、大きくなればなるほど資金力は増します。

そして役員です。有限会社は取締役が一人いればよく、発起人も一人です。株式会社は発起人は一人でもいいのですが、取締役は最低三人、監査役が一人必要です。しかも有限会社は任期がないのに対して、株式会社は二年ごとに任期があり、登記所に届け出をしなければなりません。また決算の報告は、有限会社には必要ありませんが、株式会社は決算期ごとに公に告知する必要があります。

これらを考えると、株式会社は個人が最初から事業を始めるものとしては、荷が重いものであることがわかります。したがって、はじめから会社組織にする場合でも、有限会社からスタートし、会社が成長したら、株式会社にするのがいいかもしれません。

有限会社は法人としては小ぶりだが、運営上なにかと有利なものが多い。

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