PART8 借金するなら上手にする
4. お金を借りるときに注意すべきこと(9/5)

お金を借りる場合に重要なことは、お金を借りる明確な理由があることです。単に、遊びたいから、旅行に行きたいからということで、自分の欲望を満たすために際限なく借りてしまえば、借金は雪だるま式に増えていきます。
 お金を借りるからには、自分にお金に変わる担保があることが大切です。さらに、お金を借りる目的が前向きなものであることが必要です。遊ぶために一時的に借りることもありますが、すぐに返す計画性がなければなりません。つまり、借金返済の計画性が明確にあることが大切です。
 そして、お金を借りるときの金利に敏感でなければなりません。お金を借りるからには、貸す側は、あなたが返さないのではないかというリスクを負っています。したがって、審査も厳しい代わりに、金利も高くなります。
 いまの金融体系では、お金を預けるときには安く、借りるときには高いというのが現状であり、その損得をよく考えながら借りるという姿勢が大切です。
 お金は、前向きな意識をもって借りなければなりません。住宅ローンや教育ローンといったものです。住宅は自分のものとして残りますし、家賃を支払う代わりとして借金を支払えばいいからです。教育は、それを受けることによって、自分の実力を高め、将来大きく役に立てることができます。
 そうではなく、消費のためにお金を借りることになると、これは消費した段階で次から次へとなくなっていきます。費用を消してしまうわけですから、将来、あなたにとってプラスを生むことがほとんどないでしょう。もちろん、その時その時のあなたの欲望を満たしたり、楽しみを実現することは可能ですが、それは将来につながることではありません。ですから、そのように将来まで残らないものに対する借金は、すぐ返済する、返済の当てがあるというものでなければなりません。
 あなたが借金地獄に陥るようであれば、それはあなたのいままでの生き方の問題です。それを直すためには、相当の努力をしなければなりません。そうしなければ、あなたの金銭感覚は直らないのです。

単なる消費のために、将来に残らないもののために借金をしないこと。それは一時的な欲望を満たすための借金で、建設的なものではないからです。

 

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