PART8 借金するなら上手にする
5. 定期を解約するのと担保にして借りるのとどちらがトクか(9/12)

毎月の給料の中から少しずつでも積立定期をすることは、人生設計の中で非常に大切なことです。いざというときに、お金がなくてはどうにもなりません。
 こうした定期のある人は、総合口座にセットすることにより、その定期預金の九〇%以内で、安い金利で借りることができます。なぜなら、自分のお金を担保にして借りるわけですから、当然金利は低くなります。
 銀行の定期担保の貸付は年利〇.五%です。銀行のニュー定期が年利〇.二五%しかつかないことを考えると、定期担保の借入れといっても、あまり得ではありません。それに対して、郵便局の定額貯金やニュー定期を担保にした場合は、年利〇.二五%の金利がつくだけです。銀行の半分の金利でお金を借りることができるわけですから、通帳から定期を担保にお金を借りる場合は、郵便局で借りるほうが有利なことは明白です。自分で貯めたお金を担保にお金を借りることは、堅実であり、後で埋め合わせをするなら、計画的にお金を使えることになります。
 大切なことは定期をしたからには、絶対に解約してはならないという基本的な考え方をもつことです。
 何のために定期預金をするのか考えてみましょう。それは、あなたが将来、教育、旅行、マイホームを購入するといった、さまざまな目標があるからです。最低一〇〇万円以上貯めなければ、定期が貯まったということにはなりません。一〇〇万円貯められる力のある人、習慣ができた人は、今度は二〇〇万円、三〇〇万円、人によっては一千万円貯めることができます。
 私の事務所にはいろいろな人が相談にきますが、サラ金地獄に陥っている人がいる反面、一千万円、二千万円お金が貯まったが、どのように活用すればいいかという人もいます。お金をしっかり貯めている人は、考え方もしっかりしています。人間は負け犬になってはなりません。自分を厳しく律し、ガマンをしながら、努力をしながら、しっかりと資産をつくっていく、陽の当るところを堂々と歩んでいく、希望もある、という生き方をしなければなりません。そのためには、安易に定期を解約してはなりません。

定期をしたからには、絶対に目標を達成するまで解約してはなりません。そうしなければ、あなたの金銭感覚が構築されないからです。

 

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