どんぐりころころの謎

あまり本気になって読まないで下さい(^^;

「どんぐりころころ」の考察

日本の子供たちが一度は歌った事があるであろう

童謡 「どんぐりころころ」

この歌詞にはいろんな意味で難解な部分があるという事に

みなさん気付いているだろうか?

その説明の前に、童謡「どんぐりころころ」の歌詞を見てみましょう。

どんぐりころころ どんぶりこ お池にはまって さあ大変

どじょうが出て来て こんにちは ぼっちゃん一緒に 遊びましょう

どんぐりころころ よろこんで しばらく一緒に 遊んだが

やっぱりお山が 恋しいと 泣いてはどじょうを 困らせた

さて。

この歌は「どんぐり」を擬人化した表現なので、

ドジョウがどんぐりに「挨拶」したり、「遊び」に誘ったり、

どんぐりが「山が恋しくて泣いたりする」のは、今回は無視するとして。

この歌詞のどこが難解なのかと言いますと

まずは一行目のこの部分、「どんぐりころころ どんぶりこ」

この、「どんぶりこ」という表現が謎の発端です。

「どんぶりこ」という擬音表現は、通常、

「重量のあるモノが水に落ちた時に使う」というイメージがあります。

「お池」に「どんぶりこ」と落ちるどんぐりとは、

一体どれほどデカイのでしょう?

それとも、ウラン(天然の元素の中では一番重い)なみに

質量がデカイのでしょうか?

いやしかし、「どんぶりこ」という表現は、ウランのような

「体積が小さくて質量の重い物体」には当てはまらない気がします。

という事はやはり、このどんぐりは

体積そのものがかなりデカイという事になります。

さらに、その事を次の歌詞が証明しています。

「お池にはまって さあたいへん」

この、「お池にはまる」という部分です。

通常、「はまる」という表現は、例えば

「溝にはまる」など、

「寸法的にギリギリのところにすっぽりと入り込む」

という風な意味で使われていると思うのですが。

この考えでいくと、「お池にはまってさあたいへん」は、

ころころと転がっていた「どんぐり」が、

そのサイズにほぼぴったりの「お池」に落ちた

という解釈になります。(そりゃ大変だ)

通常、池というのはかなりデカイです。大辞林によると、

いけ 【池】 

(1) 地面を掘って、水をたたえたところ。

(2) 地面のくぼみに水の溜まった所。普通、湖沼より小さいものをいう

(3) 硯(すずり)の、水を入れるくぼみの部分。海。⇔陸(おか)

という事のようです

ここで、一番当てはまると思われる(2)を掘り下げ、

湖(みずうみ)を調べてみると

みずうみ みづ― 【湖】 

 周囲を陸地で囲まれたくぼ地で水をたたえた所。

 池や沼よりも大きく、

沿岸植物が生育できない深い湖盆(5メートル以上)をもつもの。 

と、定義されています。

湖より小さいものを「池」と呼ぶのですが、

道路の水たまりの事を一般的に池とは言いません。

よって、深さが5メートル程度あり、そこそこの大きさ(直径15メートルぐらい?)のものを、暫定的に池と呼ぶと考えて良いかと思います。

つまり。

長々と書きましたが、結論を言えば

直径が(暫定で)15メートル程度の池に、

ほぼ同寸のどんぐりが落ちた(はまった)

という事になります。

なんと巨大などんぐり!

そんなどんぐりが「転がって」、さらに「池にはまる」わけですから、

そりゃ大変です。

なにより、

直径15メートル程度の池と同寸のどんぐり

というだけでも大事件です。

おばけどんぐりとか言ってマスコミが騒ぎまくる姿が想像できます。

では、目先を変えて

「どんぶりこ」が「どんぐり」と韻を揃えるために使用された

仮定してみましょう。

つまり、「どんぐりは巨大ではない」と仮定します。

すると、こんどはドジョウのほうが大変な事になります。

というのも、どんぐりが「はまって」いるのは事実なので、

やはり池の大きさとどんぐりの大きさがほぼ同じ

という事実は動かせません。

大辞林には、「池」の最小単位については書かれていません。

常識で言う「水たまり」でも、

百歩譲って「池」と表現しても差し支えないのです。

では、どんぐりが通常のサイズ(全長1.5センチ、直径1センチ程度)

とした場合、「はまる」わけですから、

池の直径も大体1センチ程度という事でしょうか?

では、直径1センチ程度の池に住み、

そこで遊ぶ事の出来る「ドジョウ」は

一体どれぐらい小さいのでしょう?

ミリ単位の世界になりそうです。

しかし・・・

ここまで書いておいて最後にオチを付けるようで気が引けますが

大辞林で「はまる」を調べてみましょう。

はま・る 【嵌まる・填まる】   (動ラ五[四])

1)ぴったり合ってはいる。

(ア)穴・枠・溝などの内側に物がはいる。

(イ)物の外側に収まる。

2)川・池などに落ち込む。

3)計略にかけられる。

4)条件にぴったり合う。適合する。あてはまる。

5)(「型にはまる」の形で)行動・表現などが類型的である。

6)専念する。また、夢中になって身動きがとれなくなる。

非常に残念な結果です。

「はまる」の意味が(1)だけなら、もしくは(2)が無ければ、

このコラムは「正しい文章」として認められたのですが。

「はまる」の意味(2)によって、

この文章はただのこじ付け&言いがかりとなってしまいました。

ま、物事の見方には色々な角度があるって事です。

(こういうのを世間一般に「言い逃れ」「言い訳」と呼びます)