Nシステム

知っておくとちょっと嫌になる(かもしれない)Nシステムの知識


注:Nシステムに関する正式発表された情報が少ないため、文章中に「・・・と思われる」などのあやふやな表現があります

Nシステム

「Nシステム」という物をご存知でしょうか?まず、下の写真をご覧下さい。

えぬしすてむ1

この装置は、「自動車ナンバー自動読み取り装置」(通称Nシステム)と呼ばれており、「犯罪捜査を目的に通行車両すべての通過時刻とナンバーを撮影記録する機械」というものです。


 「Nシステム」は、箱形のカメラようなものが一車線に3台ずつ、路上に向けて取り付けられています。3台のうち、両わきの2台から赤外線を投光して車両を感知。中央の機器でナンバー部分を撮影し、コンピューターが自動的にナンバーを解析して記録保存するシステムと説明されています。(現在は様々な形があります)

 通過した自動車のナンバーを即時に解析、記録して、ホストのコンピュータにインプットされた犯罪車情報を検索させるシステムのようです。盗難車のいち早い捜索や、広域化する犯罪の捜査に威力を発揮するということになっています。



【参考】
「電子検問システム」の種類
「オービス」、「Hシステム」、「Nシステム」など、そして他に「旅行時間計測システム」(Tシステム)などが存在します。
その中で、「Nシステム」だけは警察活動の中では「刑事部門」の管轄でになっています。
「オービス」、「Hシステム」は速度違反監視・摘発を目的とするもので「交通部門」が取り扱い、「Tシステム」は「交通部門」なのだが、監視・摘発ではなく、「ドライバーへのサービス」を目的とするものということになっています。これらと違って「Nシステム」の目的は交通違反や交通サービスに関わるものではないということになります。



Nシステムとオービスの違い

えぬしすてむ

↑Nシステム

おーびす

↑オービス

原理や撮影方法は同じ
Nシステム(赤外線自動車ナンバー自動読取装置)もオービス(自動速度取締機)も、基本的な動作原理は同じです。また、使用する赤外線CCDカメラの撮影領域もほぼ同じだと考えられます。


機能、使用目的は違う
Nシステムがその下を通過するすべての車両のナンバーを無差別に撮影・識別し、登録・蓄積・分析しているのに対し、オービスは、速度違反車両のみをセンサーのような物で選択的に撮影していると考えられています
(全車両であるがゆえに、市民団体による反対運動が行われています)


また、「オービス逃れ」の為の、赤外線吸収素材で作られたナンバープレートカバーが「Nシステム」にも当然有効であるため、この類の製品の販売・使用を禁止する動きがあります



Nシステムの問題点
上記のように、「システムを通過する全車両」が対象である事、赤外線投光範囲がオービスよりも広いため、運転席・助手席に着座している人物の顔までが記録されてしまうという事などから、プライバシーの保護の点で問題が発生しています。
実際、Nシステムに反対している団体がいくつか存在し、裁判でて「Nシステム」の違法性を訴えています。
(裁判の結果は現在のところ原告敗訴)

ちなみにこの装置、1セットあたりのお値段が約1億円と言われ、現在で全国に500箇所以上に設置されている模様です。
もちろん、その費用は税金から支払われています。
(捜査上の機密ということで、設置場所、個数などの詳細な情報は一切明らかにされていません)