盗聴とは
目的を持って特定の相手に盗聴器などを仕掛けて盗み聞く行為
★盗聴と傍受の違い★
何者かが取り付けた盗聴器より出た情報、又はその他の電波を受信して聞く行為を傍受という。
「第三者」による行為のため、「盗聴」とは異なり、犯罪行為に問われる事は無い。
(ただし、聞いた内容を他人に漏らすなどすると犯罪になります)
盗聴の目的
企業盗聴:
商品開発、取引、顧客、資金運用等の情報、株式総会対策、
内部調査(派閥、管理組合等)など
一般家庭:
浮気調査、金銭トラブル、財産相続、イタズラ、ストーカー、
子供の素行調査など
その他:
政治関係、宗教関係、暴力団、ラブホテルなど、好奇心から
現在の盗聴事情
小型、高性能、安価になり、盗聴器自体が簡単に手に入る。
専門知識を必要としない扱いやすい物が出回っている。
一般では使いこなせないが、盗聴の発見、防止用品の販売数も増加
している
TV、雑誌などのマスコミで盗聴特集などが行われ、盗聴という行為の知名度は上がっているが、
技術的な認識は低い。
盗聴の方法
直接式・・・
コンクリートマイク、望遠マイク、レーザー光線盗聴器*、電話回線の直接ピックアップなど
間接式・・・
盗聴器を取り付け、情報を得る
*)とても高価なためあまり一般的ではないが、レーザー光線を数百メートル離れた窓に当て、窓ガラスの振動を読み取って聴く装置
盗聴器の種類
AC電源設置型:
停電や故障が無い限り、永続的にに使用可能
例)コンセントボックス、電化製品の中、電灯線等
電池型:
設置場所を選ばないという長所があるが、2〜8日間で電池が切れる
例)ぬいぐるみ、机の下、玄関、ポスト等
その他:
音感タイプ(音に反応した時のみ電波が出る為、発見されにくい)
スイッチ連動型(電化製品のスイッチに連動して電波を出す)
偽装品(ペン、電卓、電気スタンド、マルチタップコンセント等)
電話盗聴器:
電話回線上であればどこでも取り付けが可能(屋外設置も可能)
通話中のみ電波を発信
(自動録音装置を併用、通話時以外は電波が出ない為、発見しにくい)
電話回線の微弱電流を電源として利用
モジュラージャック、延長コード、ヒューズボックスなど、 発見されにくく、取り付けが簡単である
★電話盗聴器が取り付けられる場所★
一般家庭
NTT〜端子函〜保安器〜ローゼット〜電話機
集合住宅
NTT〜MDF〜IDF〜ローゼット〜電話機
オフィスビル(50回線以内)
NTT〜MDF〜IDF〜主装置〜ローゼット〜電話機
オフィスビル(50回線以上)
NTT〜PBX〜IDF〜ローゼット〜電話機
ISDN(デジタル電話回線)
NTT〜端子函〜保安器〜DSU/TA〜電話機
保安器の中が一番仕掛けられやすく、危険である
*MDF・・・主配電盤
*IDF・・・中間配電盤
*PBX・・・構内交換機
*DSU・・・デジタルサービスユニット
盗聴に関する法律知識
・電話回線上に仕掛けられた盗聴器を取り外すには、アナログ三種工事担任者の資格が必要。
・家屋内の配電設備や電線上に仕掛けられた盗聴器を取り外すには、電気工事士の資格、もしくは資格保有者の立会いが必要。
・電気通信事業法第四条(秘密の保護)第百四条(第四条の罰則規定)
・電波法
第四条(無線局の開設)
第五十九条(秘密の保護)
第百九条(第五十九条の罰則規定)
第百十条(罰則規定)
・盗聴器を仕掛けた者は場合によっては住居不法侵入、器物破損が適用される場合もある。
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