クレジットカード 詐欺の手口2

50枚以上のカードで1億5000万円を搾取

変幻自在に肩書きを使い分けたカメレオン男


架空の人間をでっちあげて審査にパス

そもそも、クレジットカードってのは損用の証で、

身元保証にもなるもんや。

けど、プロの詐欺師ともなると、存在しない人間のカードを取得して

使い放題使って姿を消すていうからすごい。

 

 

平成元年に逮捕されたA(当時29歳)は、クレジット詐欺の専門家やった。

カメレオンばりに弁護士やら税理士、印刷会社社長とかになりすまして、

50枚以上のカードを入手してたんやて。

 

 

なんで架空名義のカードが取得できるんか

って不思議に思うやろけど、

Aは普通に申し込んで、審査をパスしとる。

 

 

例えば、大阪ではOていう名前で弁護士事務所を開設

電話番号はNTTに登録して、自宅に転送するようにしたんや。

 

申し込まれたクレジット会社の確認電話が

事務所から転送されたら、

他の人間のふりして本人は今、自宅におるて答える。

ほんで、自宅に掛かってきたら別の声色で対応したんや。

もちろん、生年月日とかは間違えんように手元にメモ持って。

 

 

Aはその時の肩書きに応じて、服装と言葉使いを変えたんや。

完全にその人間に成り切って、信販系やろが銀行系やろが、

審査にパスしてまうんや。

 

 

使用不能のカードと請求書の束を残して失踪

そないして数枚のカードが手元に届いたら、

昨日更新したコーチ屋事件と同じように

買物ツアーに走り回るんや。

1軒10万円以下の買物1日に20軒程度

それを数日間やる。

商品は知り合いの所で、半値以下で換金や。

 

 

当時も、店からクレジット会社へ

オンラインでカードの使用記録が流れるシステム

はあったから、短期間で使えんようになることもあったけどな。

 

 

カードが無効になって請求書が舞い込んだら、

Aは姿を消して、新しい名前と肩書きを掲げて次の根城へと移るんや。

 

 

独身やのに妻の存在をでっちあげてカードを作って、

女友達に使わせることもあったらしいで。

 

 

稼ぐためには名古屋や広島まで「出張」もしたし、

一度に500万円使いまくったこともあったそうや。

 

 

けど、クレジット会社も手をこまねいてばかりやなかった。

すっかり目ェつけられて、

一部の店には似顔絵が貼り出されたし、

取立屋に車でラチられるようなこともあったみたいや。

 

 

ほんで、警察の捜査の手が伸びて、自宅に踏み込まれて逮捕や。

懲役2年6ヶ月の実刑判決やて。

 

 

この時は不動産屋なりすまして10社以上に申請済み

やったらしいけど、さすがのカード詐欺師も

塀の中からカードは受け取れんかったみたいや。

 

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