調査実録

[case2] だまされても真実を見ようとしない女心の不可解

新潟県長岡市に住む41歳の主婦 佐絵子さん。
スレンダーでスタイルもよく、服装も黒のセーターに白のレザーっぽいスーツとおしゃれ。ショートカットがよく似合う可愛らしい女性で、とても40代には見えない。
電気関係会社の役員を務める、優しくて穏やかな夫(45歳)との間に、高校生と中学生の2人の子供がいる。

依頼内容

佐絵子が相談に訪れたのは、‘99年12月のこと。 最近になって、「浮気の現場を見た。証拠がある」という脅迫電話が、聞き覚えのない男の声でかかってくるようになったという。 事情を聞くと、佐絵子が浮気をしているのは事実らしい。相手は同じ市内に住む保険外交員 上田氏(32歳)。1年程前に、共通の友人に誘われて出席した飲み会で出会って以来、交際が続いているという。

とはいえ、脅迫電話がかかってきたというだけでは何の手がかりもないので、取りあえず様子を見ることにしていると、10日ほど経って、再び佐絵子が訪ねてきた。

「今度は、ビデオテープを送りつけて、脅迫してきたんです」(佐絵子)

佐絵子の話によると、3日前に上田氏とホテルにいたところ、佐絵子の携帯電話に電話が入り、男の声で「浮気現場のビデオを自宅の郵便受けに入れておく」という言葉だけを残して、切れてしまったらしい。

「それで、上田氏に自宅近くまで送ってもらって、郵便受けを見てみると、電話通り、ビデオテープが入っていたんです。それを上田氏の車に持っていって相談したら、自分が始末すると言って、持って帰ってくれました。その後、深夜にかかってきた上田氏からの電話によると、テープには2人がホテルに入るところが撮られていて、顔も判別できるそうなんです。そして翌日、つまり昨日になって、上田氏の方にも、同じような脅迫電話がかかってきたそうなんです.....」(佐絵子)

どうして、それを知ることになったのかを尋ねてみると、上田氏から「テープを送りつけてきた男から脅迫があって、金を要求された。自分は夜、ホストクラブで働いて金を作るから、そちらも協力してくれないか」という内容の電話があったらしい。

「警察に相談しては?」と提案してみると、「ことが大袈裟になると、家庭が壊れてしまうし、夫を傷つけたくないんです.....」との返答。困り果てた佐絵子は、考える気力さえ失っているような状況であった。

調査報告

佐絵子の話を聞いて、最初に怪しいと感じたのは、浮気相手の上田氏である。というのも、そもそも佐絵子の携帯電話の番号と上田氏の連絡先を同時に知っている人物は限られているはずだし、ビデオの件でも腑に落ちない点が多い。

佐絵子と上田氏が会う頻度は1ヶ月に1回ほどのペースで、しかも不規則。そんな条件で、特定の2人が「ホテルに入るところ」を、「顔も判別できる」ほど鮮明な映像を撮影することなど、プロでも難しい。また、佐絵子自身はビデオの映像を見ていないのだから、実際に映像があったのかどうかさえ怪しい。

しかも、佐絵子に詳しい話を聞いてみると、佐絵子は過去、数回に渡って、計700万円ほどを上田氏に出しているという。

1件目は、「友人に自分の駐車場を貸したところ、そこに停めてあった車から集金した現金とパソコンを盗まれた。自分にも責任があるので、クラブで働く」と言って450万円を出させたもので、2件目は、「駐車中の自分のローバーが壊され、修理代に200万円かかった」というものだったらしい。

調べてみると、案の定、どちらもウソ。

上田氏の会社の上司の話では、外交員が集金することなどなく、また、上田氏のいきつけの修理屋に聞いたところ、修理したどころか、上田氏が佐絵子と会う時に乗ってくるローバーは借り物で、自分は国産車に乗っているという。

さらに、上田氏は佐絵子に対して「バツイチで現在は独身」と言っていたものの、実際は妻と子供1人という家庭持ち。どうやら、脅迫は上田氏の狂言である可能性が高い。 佐絵子に調査結果を報告したところ、彼女も薄々は気づいていた様子で、ここに相談に来たのも、上田氏に対する自分の疑いをハッキリさせたいという気持ちと、真実を知るのが恐いという気持ちが半々だったらしい。
ところが、佐絵子は「本当のことがわかってよかった」と言いながらも、どことなく上田氏のことを許してしまっている素振りがある。

「もう、つき合うのは止めたほうがいいですよ」というアドバイスに、「お金の返済を求めるのが本当ですよね.....」と答えながらも、実際には「どうするか、わからない」と言う。 上田氏は身長170センチで、ハッキリした目鼻立ちのホスト系美男。それまで男性は夫しか知らなかった佐絵子にとって、上田氏は2人目の男性だったらしく、これだけの被害に遭っても、まだ愛情は冷めていないようである。

優しい夫を傷つけたくないと言いながら浮気をする一方で、浮気相手にだまされても真実を見ようとはしない。“恋は盲目”とよく言われるが、女性の愛の不可解さについて、あらためて考えさせられる事件であった。

ご相談は全て無料!あなたに合った、最高の調査・興信であなたの不安を解決します。

あらゆる調査のご依頼の方は
(PHP 携帯電話からも繋がります)
通話無料0120-1919-55

調査依頼・
お問合せ

ページの一番上へ