調査実録

[case8] 真面目な女性の転落人生・・・・・

50代後半のご主人中崎氏は、メガネにスポーツ刈りのサラリーマン。
50代前半の奥さんは、パートをしていて、夫妻ともに小柄で地味。どこにでもいる平凡な夫婦といった印象で、23歳の長女と中学生の次女がいる。

依頼内容

中崎氏夫妻が行方調査の依頼に訪れた。対象者は長女の正美さんで、夫妻は怒り心頭といった様子であった。

正美さんは老人介護の仕事をしている真面目な女性だったのだが、スナックに勤めていた高校の同級生に誘われてホストクラブに行ったことから、人生が大きく変わってしまったという。

それまで真面目だった分、知らなかった世界に一気にハマり込んでしまった正美さんは、ホストクラブに足繁く通うようになり、店に対して30万円の借金を作ってしまい両親である中崎氏夫妻が肩代わりしたこともあるらしい。

そして、その直後 突然、正美さんが家出をしてしまった。夜中に若い男が運転してきた車に、荷物を持った正美さんが乗り込んで、そのまま走り去ってしまったのだ。

正美さんが通い詰めていたホストクラブに当りをつけた中崎氏が向かったところ、運よく正美さんと男がいた。ところが、中崎氏が男の方を問い詰めているうちに、正美さんは裏口から逃げ出してしまったという。

家から持ちだした荷物はそのまま置いて行ったため、正美さんは携帯電話も持ってなければ、所持金も千円程度。「すぐに警察にも届けは出したが、一刻も早く、あのバカ娘を連れ戻したいので、こちらでも捜して欲しい」という依頼であった。

調査報告

調査は、正美さんの家出を手伝った男とコンタクトを取ることから始まった。幸い、ホストクラブで捕まえた時に、中崎氏が男の携帯電話の番号を聞いていたため、本人との連絡はすぐに取れた。

家を出て最初にホストクラブに逃げ込んだことから、そこに勤めているホストだと思っていたところ、男は以外にも21歳の大学生で、例のホストクラブに行ったのも、正美さんの家出を手伝った夜が初めてだったという。

男の名前は瀬木。彼の話によると、正美さんと知り合ったのは 瀬木が正美さんをナンパしたのがきっかけだったらしい。その後、正美さんと交際はしているが、ただの遊び友だちで、そんなに真剣なものではないという。さらに、「あの夜のことにしても、正美さんに頼まれて、しょうがなく手伝ったんですよ。それなのに、こんなことになって、正美さんの両親からも問いつめられるし、もう関わりたくない」と、うんざりしている様子。

とはいえ、こちらとしては正美さんの立ち回り先の手がかりがない。そこで、渋る瀬木を何とか口説いて、会ってもらうこととなった。 数日後、待ち合わせ場所に瀬木が現れた。キンキキッズの堂本光一に似た、男前である。その後、正美さんから連絡があったかどうかを尋ねると、「電話はあったが、さすがに警戒しているらしくて、どこから連絡しているのかは言わなかった」との答えが返ってきた。

そこで、今度正美さんから連絡があった時は、神戸に呼び寄せてもらって我々に知らせてくれるように依頼。最初は嫌がっていた瀬木ではあるが、粘り強い説得で、何とか協力の約束を取り付けることに成功した。

1ヵ月後、瀬木から「今度の週末に、正美さんが神戸に遊びに来る」という連絡が入った。 当日、2人の待ち合わせ場所で、離れたところから監視していると、正美さんが現れた。 身長165センチの長身。スタイルのいいボディに、ちょっと水商売風の派手目のスーツを着て、手入れが行き届いた黒のストレートヘアーを肩のあたりまで伸ばしている。

食事、酒とデートをする途中、瀬木と携帯電話で確認を取ってみると、「正美さんが住んでいる場所を聞き出せない」と言う。

そこで、店を変えて、あらかじめ作戦を仕込んでおいたバーに2人を行かせることにした。日頃から懇意にしているマスターに、協力を取り付けていたのである。

バーでしばらく飲んだところで、瀬木が「電話をかける」と席を外し、マスターがそれとなく家を聞き出してみると、鳥取に住んでいることが判明した。しかし、その日はそれ以上のことは聞き出せず、正美さんは神戸を後にしてしまった。

翌日、鳥取の風俗事情に詳しい友人に連絡を取ってみたところ、正美さんらしい女性の情報が浮かび上がってきた。とはいえ、その女性が正美さんであるという確証は取れない。

1週間ほどして、一度は切れてしまった手がかりが、思いもかけないことから再びつながった。正美さんが、例の協力してくれたバーに現れたのである。

最初に訪れた日に、親身に相談に乗っていたマスターは、正美さんの信用を得ることに成功したのであろう。その日、マスターは鳥取の正美さんのアパートまで車で送ることになり、正美さんの住所を確認することができた。

そのことから、先に浮かび上がっていた情報の女性が正美さん自身である確証も取れた。
現地に飛んで調査してみると、正美さんが働いていた風俗は、いわゆる裏ヘルス。6畳のワンルームで、別の女性と共同生活というタコ部屋状態で働いていた。どうやら、ハマっていたホストクラブから紹介されたらしい。

結果を報告しようと中崎氏宅に電話を入れると、「さっき本人が帰ってきた」という思いがけない返事。「一応、報告はいただきたい」とのことで、訪問することになった。

中崎氏宅に行ってみると、正美さんは別室にいて、中崎氏夫妻が応対してくれた。
夫妻は正美さんが家出した時点から、風俗関連で働いているのではないかということは覚悟していたのか、こちらの報告を聞いても、それほどには驚かなかった。奥さんの方はホストクラブに対する怒りを隠さないものの、中崎氏は厳しい顔をしたまま多くを語らない。

ただ、この時と、依頼時の夫妻の態度から、正美さんがホストクラブにハマり、転落していったのは、あながちホストクラブのせいだけではないように思えた。

中崎氏は極めて厳格な父親で、娘の言葉に耳を貸そうとはせず、自分の価値観を一方的に娘に押しつけている様子である。

また、奥さんの方にしても、早とちりな性格で、ちょっとでも気に入らないことや、思い通りに行かないことがあると、ヒステリックになってしまう側面が見受けられる。

その後、現在になっても、正美さんのホストクラブ通いは続いているという。あんな目に遭ってまでとも思うが、正美さんは、中崎氏夫妻のプレッシャーから逃れようとしているのではないだろうか。もし、それが真実だとすると、正美さんが再び転落の道をたどってしまうのではないかという懸念は、ぬぐい去れない。

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